遺影の背景にはルールがある?おすすめの色や背景を紹介

2022.10.05

葬儀の際には、故人様の在りし日の姿を映した遺影を飾ります。遺影の写真には故人様らしさが表れたものを使うことが多く、特別なルールはありません。

ところで、遺影の背景にはなんからのルールがあるのでしょうか?今回は、遺影の背景にルールがあるのかどうかと、背景に使うおすすめの色や景色などをご紹介します。

遺影の背景にルールはあるのか?

遺影の背景に特別なルールはありません。したがって、基本的にはどのような背景でも、遺影に利用できることになります。

ただし、遺影は葬儀という大切な場で使われるものなので、背景についてもできるだけ相応なものを選びたいところです。次章で適切な遺影の背景について解説します。

なお、背景も大切ですが、遺影の写真を選ぶことも大切です。遺影に使う写真については以下の記事で詳しく解説しているので併せてご確認ください。

関連記事:「遺影に使う写真の選び方とは?サイズや準備方法も紹介」

適切な遺影の背景とは

遺影写真は、写真館やスタジオなどプロの写真家が専門の機材を使って撮った写真以外は、いわゆる日常のスナップ写真から作成するケースが大半を占めます。

プロが撮った写真は、加工処理をせずにそのままの写真で、遺影として利用できる点が特徴です。
プロが撮った写真なので、露出やピント、解像度など申し分のない遺影写真ができあがります。もちろん、そのときの希望や心情によって、背景の色やデザインを変えることも可能です。

スナップ写真は、結婚式などおめでたい席の出席時や集合写真、ご自宅の何気ないワンシーン、旅行の写真といったさまざまなシチュエーションから選びます。そのため、背景をそのまま活かせる場合と、そうでない場合があるでしょう。

実際に日常を切り取ったものなので、背景に他の人物が写りこんでいる場合もあります。また、明るさの調整をはじめ、洋服のしわやよれ、首の角度など、調整や加工が必要なケースも多いです。

ただし、首元まではっきりと写っていれば、以下のように加工できます。

元の写真に写っている不要な部分を加工や修正して、取り除いておくことが重要なポイントです。人物の部分がきれいに処理できたところで、背景や洋服を重ねていきます。

背景や洋服によって、遺影写真の印象がまったく違って見えることもあるでしょう。故人様らしい背景や服装は、最後の写真である遺影にとって非常に大切なものです。

単色、風景、模様(グラデーション)

遺影に使う背景のベースとなる色は、グレーや薄めのブルーなど、ナチュラルで控えめな色が好ましいです。複数の色を混在させず、単色で使われます。また、花を使うと華やかな印象の写真になりますし、自然風景を効果的に取り入れてみてもよいでしょう。

ひと昔前は、写真自体を撮る機会が今よりも少なかったです。そのため、記念写真や結婚式で撮った写真などを遺影に使うことが多く、写真館備え付けのカーテン背景やスクリーン背景、グラデーションのないベタ塗りといったアナログな背景が主流でした。

一方、携帯電話が普及し、カメラの性能が飛躍的に進歩した現代では、昔とは比べものにならないクオリティの写真を手軽に撮影できます。また、加工用のアプリを使うことで、時間さえかければ、どのような写真でも自分で加工することが可能です。そのため近年は、修正可能なデジタル背景が主流になりました。

次章では、遺影の背景によく使われる色と背景をご紹介します。

遺影の背景によく使われる色と景色

遺影には、向いている背景があります。遺影において、背景の要素は非常に重要です。

例えば、白の何もない無機質な感じの背景よりも、水色のグラデーション背景のほうが、よりシャープで洗練されたイメージに見えることでしょう。故人様に似合った色を背景に用いることで、遺影の印象をより良く引き立てることが可能です。

また、着ている洋服の色によっても印象はガラッと変わるので、カラーコーディネートも大切になります。

遺影は葬儀後もずっと供養していく写真なので、可能であれば故人様の邪魔にならない背景を選びたいところです。故人様の性格や印象に合った背景を選べるのは、ご家族や親しかった方々になります。イメージを膨らませ、いろいろな色や風景を試してみてはいかがでしょう。

グラデーションなどのデザインも重要

背景色だけでなく、グラデーションやデザインにもさまざまな種類があります。与えられる印象が大きく変わるため、背景の重要さがよく分かるでしょう。

デザインも豊富で、アニメーション的な背景も多くあります。ただし、葬儀会社や写真屋さんによって、採用している背景の数に違いがあるので、どのようなものがあるか確認させてもらうとよいでしょう。

さまざまなパターンを試してみたいと思うかもしれませんが、葬儀の直前ではほとんど余裕がありません。また、料金も考慮しなくてはならないので、できる限り早い段階で遺影に使う写真だけでも選んでおけると安心です。

遺影の背景におすすめの色

単色のデザインやグラデーションの背景は飽きが少なく、すっきり見えてより人物に
フォーカスされる点がメリットです。代表的な色の持つ印象について、簡単にご紹介します。

ピンク

ピンク系の背景は柔らかく優しい印象を与えやすいため、女性の方に人気があります。また、桜を連想しやすいといった特徴もあり、春生まれの方やカジュアルな服装の遺影に合うでしょう。

上記画像においても、印象の違いが顕著に出ていると思います。ただし、蛍光色に近いピンク色は明るすぎるため、遺影の背景には不向きかもしれません。

グレー

グレー系の背景は厳かで落ち着いた印象を与えやすいため、普段からスーツや和服などをよく着ていた方にマッチしやすいのが特徴です。グレー系の背景は、喪服や斎場の雰囲気にも合うので、もっとも多く遺影に採用されている背景色といえるでしょう。

ブルー

ブルー系の背景は明るく爽やかな印象を与えやすいため、男女共にさまざまな服装に似合うことが特徴です。特に活動的なアウトドア派の方に、よく似合う色だといえるでしょう。

ただし、同系色の洋服を着ている場合は、顔だけが浮き出て自然な仕上がりにならない可能性があるので注意が必要です。

パープル

パープル系の背景は、上品なイメージを演出できます。知的でクールな印象の男性や、和装の似合う気品ある女性が似合うでしょう。

パープルの背景を使用する際には、故人様が補色となるイエローの服を着ていると、非常にメリハリの利いた遺影になります。またパープルの背景は、濃いものよりも薄めの色のほうが優しい印象となるので覚えておきましょう。

遺影の背景に多い景色

故人様の雰囲気が伝わりやすくするためには、趣味嗜好が反映される背景を選ぶこともひとつの方法です。例えば、アウトドアが好きな方の場合は、海や山、空など自然な風景や、一番好きな花を入れてみてもよいかもしれません。

故人様らしい背景で作成すると、より魅力的な遺影写真になることでしょう。特にひまわりやアジサイ、胡蝶蘭、桜、梅、ユリなどは、人気が高く選ばれやすい花だといえます。

遺影の背景に桜を使うケースも多いです。ただし、桜にはソメイヨシノをはじめ、枝垂れ桜、八重桜など、さまざまな種類があるので、故人様の印象に合ったものを選ぶのは簡単ではないかもしれません。また、人物が入ると見えなくなる部分が出てくるため、何の背景か分からなくなってしまうリスクもあります。

富士山や空の背景も人気です。

特に富士山は、世界遺産にも登録された日本を象徴する山であり、その美しさと単体での壮大さから人気風景のひとつとなっています。普段からランニングや山登りが好きな方や、人生の目標に向かって数々の山を乗り越えてきた方にも似合いそうな風景です。ただし、富士山や空は朝、昼、夕方、晴れ、曇り、雨、雲の形など、たくさんの種類があるので、故人様に選ぶものを見つける作業は、なかなか骨が折れるかもしれません。

遺影の背景を選ぶ際は漠然と考えるのではなく、ある程度のこだわりを持っていなければ、思い描いた答えにたどり着けない可能性が高いです。それほど、多種多様な背景が存在します。

迷ってしまいそうな場合は、既存の背景を使わず、ご自分で撮った写真や故人様にゆかりのある風景を選んだほうがよいでしょう。

遺影のフレームにはルールがあるのか?

遺影のフレームにも特にルールはありません。遺影写真は専用の額やフレームに入れて保管します。白黒や薄めのピンクやパープルなど、自然な色のフレームを選ぶ場合が多いです。

現在では、さまざまな色や形のフレームがあります。かわいいものやデザイン性の高いもの、背景色やデザインに合わせた額やフレームを選ぶことで統一感が増し、遺影がより引き立つことでしょう。

まとめ

遺影は写真だけでなく、背景選びも非常に重要です。葬儀だけでなく、その後も仏壇などへ飾るものなので、できるだけ故人様に合ったものを選びたいところでしょう。

葬儀会社や写真屋さんによって、採用している背景の種類と数に違いはあります。自分で作ろうと思えば、好きだった飲食店の内装やアニメーション、有名画家の絵画など、著作権問題さえクリアできれば、ありとあらゆる背景が使用可能です。

多種多様な背景カタログや自身に縁のある背景、故人様らしさをとことん追求して、こだわりの風景やデザインを選び抜くか、シンプルに単色やグラデーションを使うか迷ってしまうかもしれません。

本記事の内容を参考に、素敵な背景を選んでもらえれば何よりです。

横浜市や川崎市で葬儀を行う際には、実績豊富なお葬式の杉浦本店にご相談ください。横浜市、川崎市における多くの葬儀実績があるので、故人様やご家族、ご親族の気持ちに寄り添った葬儀プランをご提案いたします。創業130年の信頼と安心が自慢です。

もちろん、遺影写真や背景についてのご相談も承ります。24時間365日いつでもお気軽にお問い合わせください。

お葬式の杉浦本店へのお問い合わせはこちら