六曜とは?お葬式の日程を選ぶときの影響などを解説

2022.12.01

カレンダーに「大安」や「先勝」などと、記載されているのを見たことがある方は多いでしょう。これらは六曜と呼ばれるものです。

何か行事を執り行う場合に「大安吉日に行いたい」と、考えたことがある方もいると思います。しかし、六曜の読み方や意味について、詳しく知らない方は多いのが現状です。

実際に我々も「お葬式の日程は友引や仏滅は避けたほうがよいですか?」と、お問い合わせをいただくこともあります。そこで今回は、六曜の読み方や意味、順番などをご紹介していきます。

六曜とは

六曜(ろくよう/りくよう)とは、毎日の吉凶(縁起の良し悪し)を占うときの考え方です。先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口と呼ばれる6種類の「曜」があり、それぞれに意味があります。ここでは、六曜の由来と順番について確認しておきましょう。

六曜の由来

六曜は中国で生まれたものといわれていますが、詳しい由来や暦として確立された時期などについてはわかっていません。一説では諸葛亮が考案し、軍略を決めるのに役立てていたともいわれております。そのため、六曜は孔明六曜星とも呼ばれますが、その時代からあったとは考えにくいという説もあるようです。

日本に六曜が伝わったのは、14世紀の鎌倉時代末期といわれています。それから19世紀初頭にかけて、名称や順序、それぞれの持つ意味が少しずつ変化してきました。

「赤口」以外はすべて名称が変わっており、先勝は「即吉」、友引は「共引」、先負は「周吉」、仏滅は「虚亡」、大安は「泰安」という名称だったそうです。民間の暦に登場するようになったのは幕末ごろで、明治時代には「歴注は迷信」として政府が記載を禁止しましたが、六曜だけは迷信ではないとされて記載が続けられました。

第二次世界大戦後に、六曜が流行したこともあります。仏滅に「仏」という言葉が入っているため、仏教と関連すると誤解されることもありますが、当て字のため実はまったく関係ありません。

六曜の順番

六曜の順番は「先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口」です。

カレンダーを見ると、この順番で六曜が記載されていますが、たまに順序が乱れている場合もあります。その理由は、旧暦では毎月1日の六曜が、以下のように決まっているからです。

1/1と7/1:先勝
2/1と8/1:友引
3/1と9/1:先負
4/1と10/1:仏滅
5/1と11/1:大安
6/1と12/1:赤口

現代の暦においては、旧暦の1日に該当する日には六曜がリセットされるため、同じ六曜が続くこともあります。

六曜の読み方と意味

六曜には、読み方が複数あるものもあります。また、文字だけでどのような意味をもつのか理解するのは困難でしょう。ここでは、六曜の読み方と意味を解説します。

先勝

先勝の読み方は「せんしょう/せんかち/さきがち/さきかち」です。

「先んずれば即ち勝つ」という意味を持ち、万事に急ぐことが吉とされ、訴訟事に良い日とされています。なお、時間帯によって吉凶が変わり「午前中が吉・午後2時~6時までは凶」とされているため注意しましょう。

友引

友引(ともびき)は、元々の漢字は「共引き」でした。しかし、陰陽道において友人に災いが向かうとされた「友引日」と語感が似ているため、両者が混同された結果「友引」として定着したそうです。

友引の意味合いは、その語源からも勝負事で引き分けになる日(共に引き分ける)だといわれていました。しかし現在は、凶事に友を引くという意味が一般的で、葬式や法事は避けるべき日と認識されている方が多いでしょう。

葬式や法事が避けられる理由は「友人を冥土に引き寄せる(死ぬ)」という迷信があるためです。また、時間帯別の吉凶は「朝が吉・昼が凶・夕方は大吉」とされています。

先負

先負の読み方は「せんぶ/せんぷ/せんまけ/さきまけ」です。

「先んずれば即ち負ける」とされる日のため、勝負事や急用を避け、万事に平静であることが良しとされています。また「午前中が凶で、午後は小吉」ともいわれるそうです。

仏滅

仏滅(ぶつめつ)には、物事が滅する(終わる)という意味があり、仏すらも滅する大凶日いわれています。六曜の中でもっとも縁起の悪い日とされ、婚礼を含むお祝い事を避けるべき日という認識が一般的です。

一方、別れたい方と別れるには適した日とされ、仏事にも適した日といわれています。

大安

大安の読み方は「たいあん/だいあん」です。

「大いに安し」という意味を持ち、何をするにも吉とされる日で、時間帯による吉凶の区分もありません。六曜の中でもっとも縁起が良く、結婚式を挙げる方が多い日です。

赤口

赤口は「しゃっこう/しゃっく/じゃっく/じゃっこう/せきぐち」と読みます。

陰陽道で縁起が悪いとされる「赤下日(しゃくぜつにち)」に由来し、すべてが滅びる凶日とされていました。現在も火の元や刃物など、死を連想させるものには注意すべきとされます。ただし、正午だけは吉とされている点が特徴です。

六曜には、このような意味合いがあるため、さまざまな行事を執り行う日取りに際して、良し悪しの判断基準とされています。

六曜とお葬式以外の各種儀式との関係

結婚式やお祝い事などを実施する際には、六曜が気になると思います。ここでは、おもな行事によいとされている六曜について解説します。

結婚式

結婚式には、大安がもっともよい日とされ、友引も「友を幸せに引き寄せる」という意味でよいといわれています。また、先勝や先負も問題ないでしょう。

一方、赤口や仏滅は縁起が悪いものとされており、結婚式には避けられる傾向にあります。

お参り

神社へお参りする際には、六曜を考慮する必要はありません。

多くの方は大安を選ばれるようですが、六曜は宗教と無関係なため、いつでも問題はないでしょう。また法要やお墓参り、七五三なども、六曜を考慮する必要はないといわれています。

お祝い事

お祝い事には、大安か友引がよいといわれています。先勝や先負の場合は、吉の時間帯に行うのがよいでしょう。一方、赤口や仏滅は避けるべきだといわれています。

引越し

引越しには、大安がよいといわれています。そのため以前は、引越し業者の価格も上がる傾向にありました。

赤口や仏滅は避けるべきといわれていますが、引越し業者の費用は安くなるケースがあるため、お得に引越しできる点はメリットだといえるでしょう。

なお、建築業界には「三隣亡」と呼ばれる凶日があり「三軒隣まで滅ぼすほどの大火を起こす」といわれています。そのため六曜では、大安の日であっても三隣亡に当たる日は、引越しを避けることはあるようです。

お見舞い

お見舞いは、大安や先負けがよいといわれています。

赤口や仏滅は避けられるほか、友引も避けた方が無難です。友引には「引き分ける=勝負がつかない」という意味があり「病気が長引く」と考えられるためだといわれています。

行事

先に挙げた行事以外であれば、全般的に大安がよいといわれており、赤口や仏滅は避けられます。

このように、六曜にはそれぞれ意味があり、行事とも深い関係を持ちます。ただし、六曜を「ただの迷信」と考える方も多いため、気にするかしないかは人それぞれだといえるでしょう。

お葬式の日程と六曜の関係

本来、六曜はその日の吉凶や、勝ち負けを占うためのものであるため、お葬式とは無関係です。ただし唯一友引だけは、お葬式を避ける傾向が長年続き、休場している火葬場も多くあります。前述した「友人を冥土に引き寄せる(死ぬ)」という意味合いもあり、友引の日にはお葬式を執り行わない場合が多いです。

しかし近年は、友引でも休場しない火葬場が増えていることや、家族葬を執り行うケースが増えており、友となる関係者が参列しないため、友引にお葬式を実施することに抵抗がなくなりつつあります。

友引の日にお葬式を執り行うことに懸念がある場合は、友引人形と呼ばれる人形を使う方法があります。故人様が友を連れて行く代わりに「この人形を一緒に連れていってね」という意味を込め、棺の中に納める人形です。

専用の人形を葬儀会社で用意するのが一般的ですが、故人様が気に入っていたぬいぐるみを、友引人形の代わりに入れても問題はありません。ぬいぐるみを用意される場合は、燃える素材で小さいものにしましょう。燃えにくい素材でできていたり、燃えないものが装飾されていたりするぬいぐるみの場合、故人様のご遺骨に付着する恐れがあるため注意しなくてはいけません。

お葬式の日程を決める六曜以外のポイント

お葬式の日程を決めるポイントは、六曜以外にも大きく3つあります。

ポイント1.ご遺族・ご親族の都合
ポイント2.僧侶の都合
ポイント3.葬儀会場・火葬場の空き状況

これらを考慮したうえで、六曜についても確認しておけば安心でしょう。それぞれの内容について解説します。

ポイント1.ご遺族・ご親族の都合

故人様ともっとも関係の深い、ご遺族やご親族が参列しやすいことは、お葬式の日程を選ぶうえでもっとも重要なポイントです。遠方から来る場合や、ご高齢の方が多い場合などには、移動時間なども考慮し、スケジュールや場所を調整しなくてはいけません。

そのため、余裕をもった日程で調整し、できるだけ多くの方が参列できることが理想です。

ポイント2.僧侶の都合

次に、読経をしてもらう僧侶のスケジュールを確認する必要があります。仏教の場合は菩提寺(住職)、神道は氏神神社(宮司)、キリスト教の場合は神父様や牧師様などの手配が必要です。

また菩提寺がない場合には、葬儀会社へ相談すれば、僧侶を紹介してもらえます。

ポイント3.葬儀会場・火葬場の空き状況

僧侶の調整が完了し参列者の目途が付いたら、アクセスの良さなども考慮し、適切な会場を探すことが必要です。参列者の数が多い場合には、大きな会場が必要になるため、実施できる場所が限られます。また、安価な公営の火葬場は、民営よりも込み合うことが予想されるでしょう。

特に繁忙期は、会場や火葬場が押さえられないケースもあるため、早めに調整するべきです。

まとめ

六曜の歴史は古く、我々の生活にも根付いた文化といえます。お葬式をはじめとした、多くの行事にも深く関わっているため、この機会に正しい知識を得てもらえれば何よりです。

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