納骨式と法要の服装はどうすればよい?男性・女性、家族のみなどケースごとにご紹介
2023.10.06
近年、日本では檀家離れや墓じまいといった現象が散見されるようになり、葬儀に参列することはあっても、納骨式前の法要や納骨式に参列する方は減少傾向です。
しかし、お墓は多くの文化や宗教において、故人様への尊厳と敬意を表す象徴的な存在として大事されてきました。お墓を持っていない方も、これから先、納骨式に参列する機会があるかもしれません。
そのため、有事の際に慌てることがないよう、儀式の概要や服装などのマナーについて把握しておくべきでしょう。ここでは、納骨式や法要に参列するときの服装について解説します。
納骨式とは
そもそも納骨式とは、どのような儀式なのでしょうか。ここでは、納骨式の概要や流れをご紹介します。
納骨式とはどのような儀式なのか?
納骨式とは、故人様のご遺骨を墓地や納骨堂などに納める儀式をさします。この儀式は仏教やキリスト教などの宗教的な背景を持つ人々によって行われることが一般的です。しかし、宗教的な要素だけに限らず、文化や習慣によって異なる形で行われることもあります。
近年、人々は火葬で埋葬されることが一般的になり、ご遺骨を最終的な安息の場所に納める儀式として、納骨式は重要な役割を果たします。故人様への最後の別れや感謝の気持ちを表すだけでなく、生者にとっても死後の尊重や希望を示す場になりえるでしょう。
納骨式の流れ
納骨式の内容や形式は宗教や地域によって異なりますが、一般的な流れは以下のとおりです。
ご遺骨を準備する
火葬されたご遺骨を、納骨堂や墓地などへ移送し、納骨式の準備を実施します。
参列者が集まり参列
ご遺族や故人様と親しかった人々が集まり、納骨式に参列します。宗教的な儀式や読経が行われることは一般的です。
ご遺骨を納める
ご遺骨が適切な容器に納められ、納骨堂や墓地に安置されます。この過程は、神聖な雰囲気の中で執り行われることが多いです。
祈りや供養を行う
納骨式では、宗教的な儀式や祈り、供養が行われることもあります。故人様の冥福を祈るとともに、生者自身の平安や幸福を願うこともあります。
感謝の気持ちを伝える
参列者が故人様に対する感謝の気持ちを表現する機会もあります。お別れの言葉やお花を手向けることが一般的です。
なお、納骨式の詳細については、以下記事の内容もあわせてご確認ください。
関連記事:『故人様のご遺骨を納める大切な儀式。納骨式(納骨法要)の流れや費用相場などを解説』
納骨式参列時に適した服装
納骨式の服装は、儀式の厳粛な雰囲気や故人様への敬意を示すために、適切なマナーを守ることが重要です。一般的には、礼服や喪服が選ばれることは多いですが、地域や宗教によって異なる場合もあります。主催者の指示に従いつつ、故人様への思いや感謝を込めて参列しましょう。ここでは、納骨式の服装について詳しく解説します。
四十九日前後で異なる納骨式の服装
四十九日法要と一緒に納骨式を行う場合、適切な服装は基本的に喪服となります。一方、四十九日法要以後は平服(略式喪服)で参列することが多いです。なお略式喪服とは、以下のような服装になります。
・男性:グレーや黒、紺などの暗めのスーツに、白いワイシャツ、落ちついた色のネクタイ
・女性:黒や紺、茶色などのワンピースに、黒、もしくは肌色のストッキング
以下では、四十九日前の納骨式での服装について解説します。
男性の服装
納骨式に参列する際、男性は以下のような服装がおすすめです。
・喪服:紺や黒など、暗めの色のスーツが適しています。シンプルで清潔感のあるデザインが好ましいです。
・シャツ:白や薄い色のシャツが一般的です。ネクタイは必要に応じて着用しますが、控えめな色や模様を選ぶことが望ましいでしょう。
・靴:黒や茶色の革靴が基本です。カジュアルな靴やスニーカーは避けます。
・小物:腕時計や指輪など、シンプルで控えめなアクセサリーが適切です。
女性の服装
納骨式における女性の服装は、喪服だけでなくドレスなどもあり、男性とは異なる部分も多いです。女性が納骨式に参列する際には、以下のような服装が適しているでしょう。
・喪服:紺や黒など、暗めの色のワンピースやスーツが適しています。シンプルで上品なデザインのものを選択しましょう。
・ドレス:黒や濃い色のドレスも選択肢の1つです。丈は膝丈か、それより少し長めのものを選択します。
・靴:ヒールのある靴や、落ち着いたデザインの靴が適しています。カジュアルな靴は避けましょう。
・アクセサリー:控えめなパールやシンプルなネックレス、ピアスなどが適しています。派手すぎないように注意しなくてはいけません。
女性のメイクについて
納骨式に参加する際の女性のメイクについて、以下の点に注意しましょう。
・控えめなメイクを心がけること。通常のメイクから引き算することがポイント
・チークや口紅は目立ちすぎない色を選ぶ
・カラーコンタクトやつけまつげは外す
これらのポイントに留意することで、納骨式にふさわしい控えめなメイクを実現できます。
子どもの服装
納骨式に子どもが参列する場合の服装は、以下のとおりです。
・男の子:黒や紺、グレーなどの落ち着いた色のジャケット・パンツ、白いシャツを着せるとよい。学校の制服がある場合は、そちらを着用
・女の子:落ち着いた色味のワンピースや黒く長い靴下を履かせること。制服がある場合は、そちらを着用
髪の毛を結ぶ場合は、派手なリボンなどは避け、黒など地味な色のヘアゴムでまとめるのがマナーです。また、キャラクターがついた服は避けましょう。
ただし、これらは一般的な指標であり、具体的な服装は行事や会場の雰囲気によります。それらを考慮して選ぶことが大切です。また、地域や家柄によっても違うこともあるため、事前にご家族やご親戚などにも相談しておきましょう。
家族のみで参列する場合の服装
家族のみで納骨式に参加する場合、平服での参加が一般的です。平服とは、普段着のことをさし、略式喪服とも呼ばれます。ただし、普段着で参加する際には、略式喪服であることに注意しましょう。
季節ごとの注意点
納骨式に参列する際の服装は、季節や状況により異なります。季節ごとの注意点は、以下のとおりです。
夏場の納骨式における服装の注意点
・暑いが、露出の多い服装は避けるべき
・男性は上着を着用することが望ましい
・平服の場合、生地が薄めのものを選ぶこと
・納骨式は屋外で行われることが多いため、半袖のワイシャツでもOKだが、着崩しないように心がけること
・サンダルやミュールはNG
冬場の納骨式における服装の注意点
・寒いため、落ち着いた色味のコートを用意するのがおすすめ。ただし、地味なコートを選ぶこと
・ブーツはNG
納骨式前の法要について
納骨式前の法要とは、故人様の霊を追悼し、その魂を冥界での過渡期を通じて安心させるための儀式です。納骨式の前に行われる法要や儀式は、地域や宗派によって異なる場合もありますが、一般的には以下のようなものがあります。
・四十九日法要
・七七日法要
・百か日法要
ここでは、それぞれの法要がどのようなものなのかを解説します。
四十九日法要(しじゅうくにちほうよう)
故人様が亡くなった後、四十九日目に行われる法要です。この法要では、故人様の魂が冥界で過ごす過渡期において、供養や祈りを通じてその魂を支えることが目的だといわれています。ご親族や親しい人々が集まり、故人様の霊を追悼し、供養するための儀式を行うことが一般的です。
四十九日法要の詳細については、以下記事の内容もご参照ください。
関連記事:『四十九日とは?法要の意味や必要な調整・準備をご紹介』
七七日法要(しちしちにちほうよう)
故人様の死後77日目に行われる法要です。四十九日法要と同様に、故人様の魂を支えるためのものであり、ご家族や親しい人々が集まって祈りや供養を行います。
百か日法要(ひゃっかにちほうよう)
故人様の死後100日目に行われる法要です。四十九日法要や七七日法要と同様に、故人様の魂を供養し、冥界での過渡期を支えるための儀式といわれています。
法要参列時に適した服装
法要は、故人様への最後の祈りと尊重の意を示す重要な行事です。服装は、その場にふさわしい敬意を表す手段の1つとして、慎重に選ぶべきでしょう。地域や宗派によっても微妙な違いがあるかもしれないため、主催者やご家族、葬儀会社などに相談することも大切です
法要の服装は、納骨式と同様に基本的には礼服や喪服が適しています。ここでは、男性と女性それぞれの服装について確認しておきましょう。
男性の服装
法要の際、男性が着用すべき服装は以下のとおりです。
・喪服:黒や濃紺などの暗めの色のスーツが適しています。シンプルで清潔感のあるデザインが好ましいでしょう。
・シャツ:白や薄い色のシャツが一般的です。シンプルなデザインで、ネクタイは必要に応じて着用します。
・ネクタイ:黒や濃紺、灰色など、無地や地味な模様のネクタイが適切です。明るい色や派手な柄は避けましょう。
・靴:黒や茶色の革靴が望ましいです。スニーカーやカジュアルな靴は避けます。
・小物:腕時計や指輪など、控えめなアクセサリーがよいでしょう。派手なものは避けます。
女性の服装
法要に参列する際、女性は以下のような服装が適切です。
・喪服:黒や濃紺、紺など、暗めの色のワンピースやスーツが適しています。シンプルで上品なデザインのものがよいでしょう。
・ドレス:黒や濃い色のドレスも選択肢の1つです。丈は膝丈か、それより少し長めのものを選びます。
・靴:ヒールのある靴や、落ち着いたデザインの靴が適切です。カジュアルすぎる靴は避けましょう。
・アクセサリー:控えめなパールやシンプルなネックレス、ピアスなどが適しています。派手すぎないように注意しましょう。
おわりに
法要や納骨式や法要への参列は、故人様を追悼し、その魂を供養するための重要な機会です。
参列する際には、以下の点に留意しましょう。
・敬意と感謝の気持ちを持つこと
・静粛な態度を保つこと
・心の中で祈りや思いを馳せること
・参列の意味を理解すること
・ご家族や関係者に思いやりを示すこと
・服装やマナーに気をつけること
納骨式や法要は、ご家族や関係者が故人様への感謝と最後の別れを表す重要な場でもあります。心を込めて参列し、思いやりと尊重の気持ちを持ちながら参加することが大切です。
参列時の服装については、故人様に対して失礼のないように、喪主と相談して全員で統一するように意識するべきでしょう。
供養にはさまざまな形がありますが、感謝や尊敬の気持ちを込めて、大切な人を精一杯偲ぶことこそが何よりもの供養だといえるでしょう。本記事が、故人様やご遺族の一助になれば何よりです。
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