弔電を送るマナーとは?送り方や宛先・文面の書き方、例文をご紹介

2023.10.26

知人やご友人の訃報を受けたとき、何らかの事情によって葬儀に参列できない場合があります。そのようなときに、活用したいものが弔電です。

しかし弔電を送る機会は、それほど頻繁にはないため「適切なマナーを守って送れる自信がない……」という方も多いでしょう。そのため、事前に弔電のマナーを把握しておくことが大切です。

ここでは、ここでは弔電の送り方や、宛先と文面を書くときのマナー、文例をご紹介します。
ぜひ、参考にしてみてください。

弔電とは

そもそも弔電とは、どのようなものなのでしょうか。ここでは、弔電の意味と目的、歴史をご紹介します。

弔電の意味と目的

弔電とは、故人様やご遺族に対してお悔やみの気持ちを伝える電報をさします。弔電の意味は、故人様やご遺族の悲しみを慰め、心の支えとなることです。また、故人様とのご縁や関係を偲び、感謝の気持ちを伝えるものともいえるでしょう。

弔電の目的は、故人様やご遺族へのお悔やみの気持ちを伝えることです。そのため、弔電の文面には、故人様やご遺族へのお悔やみの気持ちを込める必要があります。

故人様やご遺族の気持ちを思いやり、ぜひ心のこもった弔電を送りましょう。

弔電の歴史

弔電の始まりは、1870年に東京と横浜間で始まった電報の普及に由来します。電報は、遠く離れた相手に迅速にメッセージを送れる手段として、当時急速に普及しました。

現在、弔電を扱う企業は、大手電気通信会社や弔電専門の業者など、数多くあります。大手電気通信会社では、NTTドコモやKDDI、ソフトバンクなどが弔電を扱っており、電話やインターネットで簡単に申し込むことが可能です。

また、弔電専門の業者も存在します。弔電の文面やデザインの種類が豊富で、より個性的な弔電を送れる点が特徴です。

弔電の送り方とマナー

弔電を送るときには、さまざまなマナーを守ることが大切です。ここでは、弔電の依頼方法や送るべきタイミング、送付先などを確認しておきましょう。

弔電の依頼方法

弔電を依頼する方法は電話と郵便局、インターネットの3つがあります。ここでは、それぞれの方法を確認しておきましょう。

電話で依頼する方法

電話で弔電を依頼する場合は、固定電話もしくは携帯電話から「115」に電話をします。オペレーターが出たら、弔電を送りたい旨を伝えましょう。オペレーターの質問に答えることで、弔電の依頼が完了します。

郵便で依頼する方法

弔電は、郵便局で依頼することも可能です。郵便局に行き、弔電用紙に必要事項を記入し、料金を支払うと、弔電が送られます。

インターネットで依頼する方法

インターネットでも弔電を依頼できます。日本郵政株式会社が提供している「Webレタックス」などが一般的な方法です。

弔電を送るべきタイミング

弔電を送る必要があるのは、ご家族やご親戚、大切なご友人などが亡くなったときです。
弔電を送ることにより、故人様やご遺族の悲しみを慰め、心の支えとなるでしょう。また仕事で関わっていた方や、憧れていた上司などが亡くなった際にも、弔電を送ることで、故人様とのご縁や関係を偲び、感謝の気持ちを伝えることが可能です。

弔電は、基本的にお通夜の前日に届くように送ります。葬儀に弔電が間に合わない場合は、お通夜の始まる3時間ほど前までに送るのがマナーです。

弔電は、喪主がお通夜や葬儀の中で奉読します。そのため、弔電はお通夜や葬儀が始まる前までに送らなくてはいけません。ただし、ご遺族が弔電を辞退されている場合は、弔電を送るのは控えましょう。

弔電の送付先と受取人

弔電は、葬儀や告別式の会場宛に送るのがマナーです。葬儀や告別式は、ご遺族にとって大変な時期であるため、受け取りやすい時間に届くよう配慮しましょう。

弔電を受け取る人は、基本的には故人の家族である喪主です。また、喪主または故人様と同等の立場である、故人様のご家族やご親族に送る場合もあります。

弔電の宛先と文面を書くときのマナー

弔電の住所と文章を書くときにも、さまざまなマナーがあります。ここでは、弔電の宛先と文面を書くときのマナーを確認しておきましょう。

宛先を書くときのマナー

弔電を送る際の宛先は、お通夜、お葬式、告別式が行われる場所の住所に宛てることが一般的です。故人様の自宅に送る場合は、そちらの住所を記入しますが、葬儀会場や会社など他の場所に送る場合には「気付」という言葉を使用します。

葬儀会場に直接弔電を送る場合、会場名の後ろに「気付」を加えて記載するのがマナーです。喪主の名前がわからない場合は「〇〇斎場気付 △△(故人様の名前)様 ご遺族様」や「〇〇斎場気付 △△(故人の名前)様 ご一同様」と書きましょう。

会社に対して弔電を送る場合も同様に「株式会社〇〇気付 □□(喪主の名前)様」、または「株式会社〇〇気付 △△(故人様の名前)様 ご遺族様(またはご一同様)」という表記を使うのがマナーです。

忌み言葉

弔電のテンプレートや文例を利用するときは問題ありませんが、自分で文章を考えるときには、忌み言葉や不謹慎な表現がないか確認しましょう。

忌み言葉とは、不幸や不吉を連想させる言葉です。弔電の文面には、忌み言葉や不謹慎な表現がないように注意しましょう。

葬儀での忌み言葉は、大きく分けて以下の3つに分けられます。

・死や不幸を連想させる言葉
・別れや離別を連想させる言葉
・重ね言葉や数字など、不吉な意味を持つ言葉

ここでは、これら3つの忌み言葉の代表的な事例をご紹介します。

死や不幸を連想させる言葉

以下のように、死や不幸を連想させる言葉を、弔電の文面に使用するのはNGです。

死ぬ、亡くなる、お悔やみ、お葬式、お通夜、弔う、なくす、流す、悲しむ、終わる、落ちる、枯れる、病気、冷える、涙、冷たい

また、故人様の死因や病状を具体的に記載することも避けましょう。

別れや離別を連想させる言葉

別れや離別を連想させる、以下のような言葉も弔電には使用してはいけません。

去る、別れる、離れる、離婚、死別、別れ別れ、別れ際、最後、終わり、さよなら、さようなら、お別れ、お見送り

重ね言葉や数字など、不吉な意味を持つ言葉

弔電には、大切な人を失う悲しみを「2度と繰り返さない」という意味を込め、重ね言葉や「4=死」「6=無」「9=苦」といった数字の使用を避けるのがマナーです。

重ね重ね、たびたび、またまた、相次ぎ、再々、三度、四度、九回、九十九

忌み言葉を使いたい場合

弔電の文脈上、どうしても忌み言葉を使いたい場合は、他の言葉で言い換えることが必要です。例えば「重ね重ね」は「いっしょに」「あわせて」、「くれぐれも」は「どうぞ」「どうか」、「ますます」は「一層」「一段と」、「いろいろ」は「たくさん」「おおく」、「皆々様」は「皆様」「ご一同様」などに言い換えられます。

ただし、忌み言葉を避けることが最低限のマナーであるため、弔電の中に使われていないか必ず確認しましょう。

弔電の例文

弔電の文面には、故人様やご遺族へのお悔やみの気持ちを込めることが必要です。定型文などもたくさんあるため、ご自身の想いに沿った文面を選べるでしょう。

ここでは、おもな弔電の例文をご紹介するので、ぜひ活用してみてください。

ご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。

 

ご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。

 

在りし日のお姿を偲びつつ、ご冥福をお祈りいたします。

 

○○様のご訃報に接し、お悲しみをお察し申し上げますとともに、衷心より哀悼の意を表します。

 

○○様のご逝去のお悲しみに対し弔問かなわぬ非礼をお詫びし、謹んで哀悼の意を表します。

 

○○様の訃報に接し、大変驚いております。いつまでもお元気で長生きしてくださるものと思っておりましたので、残念でなりません。共に過ごした日は、今も私にとって大切な思い出です。心よりご冥福をお祈りいたします。

 

突然の悲しいお知らせに呆然としております。お元気で働き盛りだった故人の面影が目に浮かび、いまだ信じられません。ご遺族の皆様もお気持ちを強く持ち、ご自愛ください。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。

 

ご訃報に接し、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 

ご生前のご功績を偲び、謹んで哀悼の意を表します。

 

ご生前のご厚情に深く感謝するとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 

突然の悲報に接し、誠に痛恨の極みです。ご遺族皆様のご心痛いかばかりかとお察し申し上げます。安らかにご永眠されますよう心よりお祈りいたします。

 

○○様の突然のご逝去の報に接し、驚愕しております。ご遺族の方のお悲しみはいかばかりかとお察し申し上げます。心よりご冥福をお祈りいたします。

 

○○様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。

 

突然の悲報に接し、驚いております。ご生前のお姿をお偲びし、悲しみにたえません。安らかな旅立ちでありますよう、心よりお祈り申し上げます。

 

ご逝去の報に接し、心から哀悼の意を捧げます。

まとめ

近年は、電報を送る習慣がほとんどなくなりました。しかし葬儀においては、今も昔も変わらず弔電が活用されています。

家族葬を実施するケースは増えましたが、弔電の数が減った感覚はありません。明治時代から始まった、哀悼の意を届ける「弔電」は、これからも変わらず残る文化になってほしいと思います。もし、葬儀に参列できない場合は、ぜひ弔電をご活用ください。

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