葬儀後の手続きは盛りだくさん!?横浜市・川崎市などの手続き方法とやることリストも紹介
2022.05.25
故人様を送るための葬儀を行うご家族やご遺族は、短い期間に大変忙しい時間を過ごす必要があります。そのため、葬儀さえ終われば、忙しさもひと段落すると思われるかもしれません。
しかし、葬儀後に実施しなくてはいけない手続きがたくさんあることは、意外に知られていません。中にはすぐにやるべき手続きもあるため、事前に内訳を知っておくことで慌てずに対応できることでしょう。
そこで今回は、葬儀後にやるべきおもな手続きをリスト化して紹介します。
葬儀後の手続きは大きく分けて2つ
葬儀後にやるべき手続きは、大きく公的な手続きとその他の手続きの2つに分かれます。
公的な手続きとは、官公庁への届出や手続きを必要とするものです。例えば、年金や保険、相続に関する物で、手続きの期限が明確に決まっています。
一方、その他の手続きとは、公共料金の支払いや携帯、インターネット、運転免許証の返納などが一般的でしょう。次章で、葬儀後にやるべきことをリスト化して紹介します。
葬儀後のやることリスト
葬儀後にすぐにやるべき手続きと遺産相続に関する手続き、その他の手続きをリストにしたので、確認しておきましょう。
期限があるものについては、優先的に取り組む必要があります。自分だけで対応するのが難しい場合は、葬儀会社のアフターサポートで税理士や弁護士、司法書士などのサポートを受けることもおすすめです。
葬儀後すぐにやるべき手続き
葬儀後すぐに行うべきおもな公的手続きは、以下の通りです。
手続きの種類 |
概要 |
手続きを行う場所 |
必要書類 |
提出期限 |
年金受給停止 |
故人様が年金を受け取っていた場合、早期に年金事務所に連絡をして年金受給停止の手続を実施 |
年金事務所 |
年金証書 除籍謄本 |
国民年金の場合、死亡後14日以内 |
介護保険資格喪失届 |
故人様がお住まいだった市区町村役場へ介護保険の資格喪失届を提出 |
市区町村役場 |
介護保険証 |
死亡後14日以内 |
住民票の世帯主変更届 |
故人様が世帯主だった場合、同居人が新たに世帯主になる際には、市区町村役場で住民票の世帯主変更届を提出する。 死亡届を提出すると住民登録は抹消されるため、抹消届は不要 |
市区町村役場 |
死亡後14日以内 |
|
雇用保険受給資格者証の返還 |
故人様が現役世代で雇用保険を受給していた場合、返還が必要 |
雇用保険を受給していたハローワーク |
死亡後1か月以内 |
税金関係の手続き
故人様の税金に関する手続きとしては、以下が挙げられます。
手続きの種類 |
概要 |
提出先 |
提出期限 |
所得税準確定申告・納税 |
故人様が事業者だったなど、確定申告をする必要があった場合、相続人が代わって確定申告を行う。これを「準確定申告」と呼びます。おもにご家族が個人事業者だった場合や年収2,000万円以上の給与所得者だった場合 |
管轄の税務署 |
死亡日の翌日から4か月以内 |
相続税の申告・納税 |
遺産総額が相続税の「基礎控除」を超える場合には、相続税の申告と納税が必要。基礎控除は「3,000万円+法定相続人数×600万円」 |
管轄の税務署 |
死亡日の翌日から10か月以内 |
遺産相続に関する手続き
遺産相続が発生する場合には、以下の手続きも必要です。
手続きの種類 |
概要 |
申請先 |
必要書類 |
費用 |
提出期限 |
遺言書を探す |
遺言書が残されていないか確認。自宅の机や棚、タンス、引き出しなどに保管されているケースが多数。貸金庫に保管されているケースもあるため、早めに相続人が貸金庫の中身を確認するべき。 公正証書遺言の場合、公証役場に行けば遺言書を検索してもらえる |
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遺言書の検認 |
遺言書が見つかったら、すぐに家庭裁判所で遺言書の「検認」を受けましょう。 |
被相続人の居住地の家庭裁判所 |
・遺言者の出生時から亡くなるまでのすべての戸籍謄本類 ・相続人全員の戸籍謄本 状況によって、他の戸籍謄本類が必要になる場合もある |
収入印紙800円と郵便切手代 |
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相続人調査 |
被相続人の出生時から亡くなるまでのすべての戸籍謄本類を集めます。戸籍謄本類は、本籍地の役所に申請して発行してもらえる |
本籍地のある役所 |
・申請書 ・除籍謄本 ・申請者の身分証明書 |
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相続財産調査 |
どのような遺産があるのかを明らかにする。 通帳などの資料を探す、金融機関に問合せ「残高証明書」を発行してもらう、証券会社などに問合せが必要。 法務局から不動産の全部事項証明書を取得して調査 |
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相続放棄、限定承認の検討と手続き |
被相続人に多額の負債があった場合などには、相続放棄や限定承認を検討するべき。 相続放棄すると、一切の資産や負債を相続しなくてよい。 限定承認の場合、資産超過であればプラスになった部分だけを承継できますが、相続人全員で手続きしなければならないなどデメリットがあります。 |
被相続人の住所地の家庭裁判所 |
(相続放棄の場合) ・被相続人の除籍謄本 ・被相続人の住民票除票 ・申述人の戸籍謄本 (限定承認の場合) ・被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本類 ・財産目録 など |
収入印紙800円と郵便切手代 |
被相続人の死亡を知ってから3か月以内 |
遺産分割 |
相続放棄しない場合、相続人が全員集まって遺産分割協議が必要。 話し合いで解決しない場合は、家庭裁判所で遺産分割調停が必要。 調停でも合意できない場合には「遺産分割審判」となり家庭裁判所が遺産分割の方法を決定。 遺産分割協議が終わった後は、遺産分割協議書の作成が必要。 ・遺産分割協議でトラブルが起きないか不安がある際には、弁護士への相談、依頼も検討も必要 |
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不動産の名義変更 |
遺産分割協議や調停・審判によって遺産分割の方法が決まったら、財産の名義変更などの相続手続きを行う。 遺産に不動産があれば速やかに名義変更が必要 |
不動産の管轄の法務局 |
・被相続人の除籍謄本 ・被相続人の住民票除票 ・相続人の住民票 ・相続人の戸籍謄本 ・遺産分割協議書または遺言書 ・固定資産評価証明書 ・相続関係説明図 |
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預貯金払い戻し、名義変更 |
遺産に預貯金が含まれていた場合、速やかに払い戻しまたは名義変更が必要 |
取引先の金融機関 |
・名義変更や払い戻しの申請書 ・被相続人の預貯金通帳、銀行印、キャッシュカード ・被相続人の除籍謄本 ・相続人の戸籍謄本 ・遺産分割協議書または遺言書 |
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自動車の売却、名義変更、処分(廃車) |
遺産に自動車が含まれていた場合、名義変更または売却、廃車の処分が必要 |
陸運支局 |
・被相続人の除籍謄本 ・相続人の印鑑登録証明書 ・遺産分割協議書または遺言書 ・車検証 ・自動車税申告書 ・車庫証明書(車の保管場所が変わる場合) |
その他の手続き
その他の手続きは、以下の通りです。
手続きの種類 |
概要 |
申請先 |
必要書類 |
提出期限 |
国民年金の死亡一時金請求 |
国民年金の第1号被保険者として国民年金保険料を一定期間以上納めていた方が、老齢基礎年金、障害基礎年金のいずれも受けないまま死亡したとき、遺族に支給される。金額は年金への加入期間によって異なり、12万~32万円 |
・市区町村役場 ・年金事務所 ・年金センター |
・死亡した人と申請者の関係がわかる戸籍謄本 ・死亡した人の住民票除票 ・申請者の世帯全員の住民票 ・振込用の銀行預金通帳 |
死亡後2年以内 |
埋葬料請求 |
故人様が社会保険に加入されていた場合、健康保険組合に「埋葬料」を請求できる。 金額は5万円 |
加入している健康保険組合または協会けんぽ |
・健康保険埋葬料請求書 ・健康保険証 ・死亡診断書(コピー可) ・葬儀費用の領収証など |
死亡後2年以内 |
葬祭費・埋葬料請求 |
故人様が国民健康保険に加入していた場合、遺族は市区町村へ「葬祭費」の請求できる。 故人様が協会けんぽなどの社会保険に加入していた場合は「埋葬料」が受け取れる。 葬祭費の金額は1~7万円で、ご家族の状況や市区町村によって異なる。 埋葬料は5万円だが、健康保険組合によって加算される可能性がある |
亡くなった人が住んでいた市区町村または加入していた健康保険組合 |
・健康保険証 ・葬儀費用の領収証 |
葬儀から2年以内 |
高額医療費の還付申請 |
生前に入院などをしていて、高額な治療費の負担をした場合には「高額医療費」の還付請求が可能 |
加入している健康保険組合、協会けんぽ、市区町村 |
医療費の明細書 |
医療費支払いから2年以内 |
遺族年金の請求 |
配偶者が亡くなった場合「遺族年金」を受給できるケースがあります。その場合、年金事務所に遺族年金の申請をしなければなりません。申請しないと遺族年金は支払われないので、早めに申請をしましょう。 |
年金事務所 |
・年金手帳 ・戸籍謄本 ・世帯全員分の住民票の写し ・死亡した人の住民票の除票 ・請求者の収入を確認できる書類 ・子どもの収入を確認できる書類 ・死亡診断書のコピー ・振込先の通帳 ・印鑑 |
死亡後5年以内 |
クレジットカードの利用停止 |
クレジットカード会社に電話をすれば、利用を止めてもらえる。カードの裏面に連絡先の電話番号が書いてある |
クレジットカード会社 |
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運転免許証の返納 |
故人様が免許証を持っていたら返納が必要 |
・自動車安全運転センターまたは警察署 |
・免許証 ・死亡診断書の写し ・故人様の除籍謄本 ・提出者の身分証明書と印鑑 |
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パスポート失効 |
パスポートを持っていた場合には、失効手続きが必要 |
パスポートセンター |
・パスポート ・故人様の除籍謄本 ・死亡診断書の写し ・火葬許可証の写し |
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生命保険金の受取り |
故人様が生命保険の「被保険者」になっていた場合、指定された受取人は保険金が受け取れる。 生命保険会社に保険金の請求が必要 |
加入している生命保険会社 |
・保険証書 ・故人様の除籍謄本 ・受取人の身分証明書 ・印鑑 など |
死亡後3年以内 |
公共料金の名義変更 |
故人様名義で水道光熱費などの公共料金について契約していた場合、早めに名義変更を行うこと。 契約している電力会社やガス会社、水道料金については市区町村に連絡して手続きが可能 |
神奈川県の各自治体サイトで葬儀後の手続きを確認する方法
葬儀後の手続きは、インターネットで確認することが可能です。
神奈川県の一部の市区町村役場のサイトを紹介しながら、インターネット上でその後の手続きが円滑に進むように案内しているところを紹介します。
各市区町村役場において、必ず必要となる死亡後の手続き、おくやみと表現されることが多いようですが、住民にわかりやすくご案内できるように工夫されているのがわかるでしょう。
死亡届以外に行う役所の手続きは各世帯によって異なるため、あらかじめ調べられるのは非常に便利です。もちろん窓口に確認すれば、しっかりと説明してもらえるので、時間さえかければ手続きを無事に終えられるでしょう。(各窓口では電話による問い合わせも受け付けています)
ネットや電話で事前確認を行えば、同じ書類を何度も取りに行く必要がなくなり、円滑に手続きが進められます。
横浜市のサイトで葬儀後の手続きを確認する方法
横浜市では「トップページ」から「くらし・総合」→「こんなときには」→「ご不幸」とカテゴリーを進むことで、葬儀後に必要な手続きが確認できます。
横浜市では、各区役所別に発行している死亡届提出後の手続きがまとめられています。自身の区役所でどのような手続きをするのかについては、各世帯によってまちまちですが、事前に見ておくと手続きの際、慌てなくて済む場合が多いようです。
参考:横浜市/ご不幸
川崎市のサイトで葬儀後の手続きを確認する方法
川崎市では「トップページ」→「くらし・手続き」に進み「こんなときには」→「死亡」と進んでいくと「死亡に伴う主な手続きのページ」が用意されています。
なお、同ページの下部では、川崎市内共通の「おくやみガイドブック」がダウンロード可能です。保険、年金、よくある質問とまとめられているので、調べやすく分かりやすくなっています。
鎌倉市のサイトで葬儀後の手続きを確認する方法
鎌倉市は市役所のサイト内にはなく「トップページ」から「くらしの手続きガイド」→「死亡」と進むことで、案内ページが用意されています。
一番の特徴は、質問に答えていくことで、各世帯に必要な手続きをまとめて案内してもらえる点です。実際に手続きをする際は電話での確認などが必要かもしれませんが、現地に赴かずにある程度の情報が分かるのは大変便利でしょう。
参考:鎌倉市/死亡ガイド
逗子市のサイトで葬儀後の手続きを確認する方法
逗子市は、市役所のサイトから「トップページ」→「組織」へ進み「戸籍住民課」→「死亡届」へ進むことで詳細が確認できます。
ページ下部に「ご家族の死亡に伴う手続き・諸届など」のPDFと「死亡に伴う手続等庁舎案内図」があるので、必要な場合はダウンロードしましょう。
参考:逗子市/死亡届
三浦市のサイトで葬儀後の手続きを確認する方法
三浦市では「トップページ」→「くらしの案内」から「くらしの便利ガイド」→「おくやみ」へ進みます。
最近は死亡に関する案内が充実しているサイトも多いですが、三浦市サイトは必要事項がコンパクトにまとめられており、各項目が端的で確認しやすい点が特徴です。
参考:三浦市/おくやみ
横須賀市のサイトで葬儀後の手続きを確認する方法
横須賀市は「トップページ」から「くらし・環境」→「戸籍・住民登録」→「戸籍」→「死亡届」へ進みます。
横須賀市のサイト自体には必要事項のみしか掲載されていません。しかし、死亡届のページに進むと下部に「手続きナビ」へのリンクがあります。そこで質問に答えると、それぞれの手続きをどこですればよいのかがわかるようになっています。
参考:横須賀市/死亡届
参考:横須賀市/手続きナビ
藤沢市のサイトで葬儀後の手続きを確認する方法
藤沢市は「トップページ」→「くらし・手続き」から「戸籍・住民の手続き」→「出生・死亡に関する手続き」さらに「家族が亡くなったとき(死亡届)」へと進みます。
藤沢市のサイトは少し見つけづらいですが、おくやみガイドブックはよくまとめられていて、手続きの際にとても役立つでしょう。PDF版と電子書籍版、窓口の配布など自分に合ったもので気軽に確かめられます。
参考:藤沢市/家族が亡くなったとき(死亡届)
参考:藤沢市おくやみガイドブック2021
まとめ
大切な方を送る葬儀のタイミングは、いつも突然やってきます。そのため、どんなに準備をしても、十分な準備を整えることは難しいものです。ましてや覚悟をすることなど、できるわけがありません。
しかし、さまざまな手続きの準備や心構えはできると思います。今回紹介した内容を、少しでも役立ててもらえれば何よりです。
突然の訃報を聞いて、次の日に急いで行わなければいけない手続きは基本的には多くありません。現職の方がお亡くなりになられた場合でも、基本的にはお勤め先が必要書類をご提示くださいます。
そのため、慌てて役所やお勤め先に赴く必要はありません。もっとも期間が早いものでも、死亡届の提出、火葬許可書の取得という7日以内で行うものです。また、葬儀会社のスタッフが代行もできます。
横浜市、川崎市で葬儀を行う場合には、実績豊富な弊社、お葬式の杉浦本店にご相談ください。創業130年の信頼と安心が自慢です。横浜市、川崎市における多くの一日葬の実績はもちろん、最適なプランをご提案いたします。もちろん、各種手続きの代行のお手伝いもさせていただきますので、24時間365日、いつでもお気軽にお問合せください。