横浜市の火葬場とは?日程の決め方や選ぶ基準、必要なものを紹介
2022.04.05
お葬式には大きく分けて、通夜・告別式を行う2日間の家族葬、告別式のみ1日で行う家族葬、葬儀告別式を行わない直葬(火葬式)の3種類が一般的です。すべてのお葬式に共通していることは、最後が火葬場でのお別れになる点です。
今回は皆様からご質問を多く頂く、横浜市の火葬場の概要や火葬場の予約についてまとめました。また、日程の決め方や選ぶ基準、必要なものを紹介するので参考にしてみてください。
横浜市のおもな火葬場(公営・民営)
神奈川県には20ヶ所の火葬場があり、そのうち横浜市には4ヶ所の公営火葬場と1ヶ所の民営火葬場があります。
公営の火葬場は横浜市が運営している火葬場で、公費で運営されている点が特徴です。横浜市にある火葬場は斎場と一緒になっており、お通夜から火葬まで1つの施設内で行えます。
亡くなった方が横浜市在住であれば、民間の火葬場よりも安価で利用できる点がメリットです。
また、横浜市は市外からの申し込みを制限しており、横浜市民が優先して利用できるようになっています。横浜市の5つの火葬場を紹介します。
なお、公営の火葬場の施設利用費用は共通で、以下の通りです。
【横浜市の公営火葬場費用一覧(共通)】
区分 |
横浜市内 |
横浜市外 |
10歳以上 |
12,000円 |
50,000円 |
10歳未満 |
8,000円 |
34,000円 |
死胎児 |
2,400円 |
10,000円 |
人体の一部 |
2,400円 |
10,000円 |
【休憩室使用料金一覧】
種類 |
横浜市内 |
横浜市外 |
40人用 |
5,000円 |
7,500円 |
20人用(戸塚、南部、北部) |
2,500円 |
3,750円 |
久保山斎場(公営)
久保山斎場(くぼやまさいじょう)は、明治8年頃には民営の火葬場として運用がはじまっており、現存する横浜市の公営火葬場では最も古いものです。関東大震災の後、横浜市営久保町火葬場という名称に改名され、横浜市へ移管されました。なお、現在の久保山斎場と名称を改めたのは、その後となります。
【久保山斎場の基本情報】
・住所:220-0063 横浜市西区元久保町3番1号
・電話番号:045-231-3060
・FAX:045-231-5027
・火葬炉数:12炉
・休憩室数:12室(40人用)
・併設式場:なし
・アクセス:京浜急行「黄金町駅」よりタクシー10分
JR東海道線「保土ヶ谷駅」よりタクシー15分
横浜市南部斎場(公営)
横浜市南部斎場は、金沢区、港南区、栄区の全部、磯子区の半分、戸塚区の一部地域の火葬を対象に、昭和50年代に計画された火葬場です。平成3年1月に地域ごとの話し合いが実施され、釜利谷町から南部斎場の一部敷地を分離して、みずき町という新たな地名が付けられました。
また、同年の9月に南部斎場が竣工され、現在に至るまで近隣の方が多く利用する火葬場となっています。
【横浜市南部斎場の基本情報】
・住所:236-0036 横浜市金沢区みず木町1番地
・電話番号:045-785-9411
・FAX:045-785-9445
・火葬炉:10炉
・併設式場 1階ホール(50席)、2階ホール(70席):市内50,000円、市外75,000円
・アクセス:金沢八景駅(京浜急行線)から、神奈川中央交通バスまたは京浜急行バスで1分程度
金沢文庫駅(京浜急行線)西口からタクシーで15分程度
横浜市北部斎場(公営)
平成13年に竣工された横浜市北部斎場は、横浜市最大の火葬炉数と火葬場併設式場数を誇る最も新しい火葬場です。横浜市北部斎場が対象とする火葬は、瀬谷区、旭区、青葉区、都筑区、緑区、港北区のものが基本とされています。
【横浜市北部斎場の基本情報】
・住所:226-0026 横浜市緑区長津田町5125番地1
・電話番号:045-921-5700
・FAX:045-921-5775
・火葬炉:16炉
・併設式場:1室利用:市内80,000円、市外120,000円
大ホール利用:市内220,000円、市外330,000円
・アクセス:十日市場駅(JR横浜線)南口から、市営バス55系統「若葉台中央行き」に乗車後、「北部斎場入口」で下車し徒歩10分程度
長津田駅(JR横浜線、又は東急田園都市線)南口からタクシーで10分程度
横浜市戸塚斎場(公営)
横浜市戸塚斎場は、もともと昭和14年に旧鎌倉郡戸塚町から引継ぎ運営していた火葬場だといわれています。閉場していた時期もあったようですが、昭和16年頃に復活したそうです。
近隣の宅地開発の活発化に伴い、一基のみの火葬炉だけでは運用が厳しくなり、昭和55年に現在の戸塚斎場の形となりました。名称も当時の戸塚火葬場から戸塚斎場へと改められ、近代建築を取り入れた火葬場に生まれ変わりました。
【横浜市戸塚斎場の基本情報】
・所在地:244-0001 横浜市戸塚区鳥が丘10番地の5
・電話番号:045-864-7001
・FAX:045-881-0894
・火葬炉:6炉
・併設式場(1階ホール、2階ホール各64席):市内50,000円、市外75,000円
・アクセス:踊場駅(市営地下鉄ブルーライン)から徒歩で15分程度
戸塚駅(JR線、市営地下鉄ブルーライン)、戸塚バスセンターへ行き(戸塚駅東口バス停ではありません)、神奈川中央交通バス戸79系統「弥生台駅行き」に乗車し、「戸塚斎場前」で下車
弥生台駅(相鉄いずみ野線)から、神奈川中央交通バス戸79系統「戸塚バスセンター行き」に乗車し、「戸塚斎場前」で下車
戸塚駅(JR線、市営地下鉄ブルーライン)西口からタクシーで10分程度
西寺尾火葬場(民営)
西寺尾火葬場は横浜市唯一の民営火葬場はお寺や企業が運営している火葬場です。大正13年に設立され、現在の建物は昭和50年に改築されバリアフリー構造になっています。
住んでいるところが横浜市内外問わず、誰でも利用できるのが民間の火葬場です。なお、横浜市では民営斎場使用に際しても、市民に対して火葬料の一部を補助しています。
【西寺尾火葬場の基本情報】
・住所:221-0005 神奈川県横浜市神奈川区松見町2丁目418
・電話番号:045-421-0850
・火葬炉:最上等6炉、特別最上等2炉
・火葬料:市外7歳以上(最上等56,000円 特別最上等85,000円)
市外7歳未満(最上等38,000円 特別最上等70,000円)
市内10歳以上:16,000円
市内7歳以上10歳未満:20,000円
市内7歳未満:16,000円
市内死産児:5,000円
・休憩室:テーブル席(8名)2,600円、待合室(30名)19,200円
・併設式場:式場使用料(60席)330,000円
・アクセス:東急東横線「妙蓮寺駅」より徒歩8分程度
JR横浜線「大口駅」西口より徒歩11分程度
横浜市における火葬場の選び方・日程決め方のポイント
横浜市には先ほど紹介した5つの火葬場があります。火葬場選びや日程決めのポイント、混雑状況などを紹介するので参考にしてみてください。
横浜市の火葬場選びのポイント
横浜市には公営の火葬場が4ヶ所ありますが、対象の方が横浜市内にお住い、または本籍地が横浜市であれば、4ヶ所の火葬場からお好きな場所を選べます。そのため、ご希望の日程や、告別式を行う場所から比較的近い距離にある火葬場を基準に選ぶのがおすすめです。
なお、横浜市における火葬場併設の公営斎場は、横浜市北部斎場・横浜市南部斎場・横浜市戸塚斎場の3ヶ所となります。(お寺様とのお付き合いのあるご葬家様につきましては、まずはお寺様がご希望の日程でご対応頂けるか最初にご確認されることをおすすめします。
また、民営の火葬場も1箇所ありますので、横浜市外に住んでいる方はもちろん、市内に住まわれている方のひとつの選択肢として考えられるでしょう。
日程決めのポイント
火葬場を予約する日程は、お寺様のご予定や火葬場の空き状況を鑑みて検討する必要があります。横浜市など首都圏の火葬場は利用者が多く、いつも混雑しているので、早めに予約することがおすすめです。以下で紹介する火葬場の混雑状況を確認できるサイトを活用し、できるだけ混雑していない日程を探してみましょう。
火葬場の混雑状況
横浜市の火葬場もほかの都道府県と同様、不足傾向にあります。よって、火葬場の混雑状況によって、ご遺体を数日間ご自宅や葬儀場で安置しておくといったケースも少なくありません。そのため、ご葬儀当日までのドライアイスや、ご安置費用が追加でかからない葬儀社を選ばれる方が多くなっています。
横浜市で葬儀を執り行われる方は、火葬場が不足傾向だという現状を知っておくことが大切です。事前に理解しておくことで、いざというときにも慌てることなく対処できるでしょう。
横浜市の火葬場の空き状況については、横浜市営斎場・斎場予約システムから確認でき、直近7日間の空き状況を知ることが可能です。なお、民営の西寺尾火葬場については、先ほど紹介した電話番号から直接問い合わせて確認してみてください。
横浜市の火葬場予約に必要なもの
横浜市で火葬場を予約する際には、準備が必要な書類があります。書類の種類と提出方法、料金について解説します。
死亡診断書、もしくは死体検案書
死亡診断書(死体検案書)は大きな2つの意義を持っています。
1.人間の死亡を医学的・法律的に証明する
死亡診断書(死体検案書)は、人の死亡に関する厳粛な医学的・法律的証明であり、故人様が死亡に至るまでの過程を可能な限り詳細に論理的に表すものです。したがって、死亡診断書の作成に当たっては、死亡に関する医学的、客観的な事実を正確に記入する必要があります。
2.我が国の死因統計作成の資料となる
死因統計は、国民の保健・医療・福祉に関する行政の重要な基礎資料として役立つとともに、医学研究をはじめとした各分野においても貴重な資料です。厚生労働省では、我が国の基幹統計である人口動態統計として公表しています。
参考:一般財団法人厚生労働統計協会/ICD基本分類による年次死亡数データ
死亡診断書の提出方法
死亡診断書は「死亡届」と同じ用紙に記入するものです。医師から死亡診断書を受け取ったら、死亡届の欄に必要事項を記入して認印を押し、市町村役場へ提出します。
死亡届の「届出人」になれるのは、親族、同居者、家主、地主、家屋管理人、土地管理人、後見人、保佐人、補助人、および任意後見人のいずれかの方が対象です。ただし、このいずれかの方が死亡届に記入をすれば、書類の提出自体は葬儀社が代行することが一般的でしょう。
提出先の市町村役場は、死亡者の死亡地・本籍地、あるいは届出人の所在地となります。死亡の事実を知った日から7日以内に提出しなければなりません。死亡届が受理されると「火葬(埋葬)許可証」が発行されます。これがないと火葬できないため、忘れずに受け取りましょう。
死亡診断書の発行に必要な料金
死亡診断書の発行にはお金がかかります。公的保険の適用範囲外だからです。金額は、発行場所が医療機関か介護施設なのかによって異なります。
また、発行するものが死亡診断書ではなく、死体検案書になる場合には、金額が大きく跳ね上がる点に注意が必要です。それぞれの料金について詳しく解説します。
医療機関
公的医療機関や大学病院で死亡診断書を発行してもらう場合、金額は3,000円から5,000円が一般的です。私立の病院はやや高めで、2万円前後の費用がかかるところもあるでしょう。
死亡診断書は健康保険でカバーできないため、各医療機関が独自に料金を設定しています。そのため、医療機関によって料金に開きが生じているのが現状です。
死亡診断書がないと火葬や埋葬もできません。割高な印象を持つかもしれませんが、やむをえない出費だといえるでしょう。
介護施設
介護施設などでも、医師が死亡診断書を発行することがあります。介護老人保健施設では、入所者100人に対して1人の常勤医師の配置が義務づけられており、規模の小さい施設には非常勤の医師が出入りしていることが一般的です。
平均的な金額は5,000円から1万円程度といわれています。施設によっては、入所手続きの書類に、死亡診断書発行の金額が記載されていることも珍しくありません。入所している高齢者が、施設内で亡くなるケースが少なくないからです。
死体検案書
死体検案書は死亡診断書と内容は変わらないものの、金額は跳ね上がります。一般的な費用は2万円から10万円程度です。
高額になってしまう理由は、死因を詳しく調べるというプロセスにあります。死因がわからない場合や、事件性が疑われる場合などは検視の費用がかさむかもしれません。行政解剖や司法解剖にまわれば、さらに料金は高くなるでしょう。
持病やケガがないにもかかわらず死亡した場合は、詳しく調べなければ死因が特定できないことも少なくありません。そのため、死体検案書の作成に高額な費用がかかるのも、やむをえない部分があります。
まとめ
横浜市には市営の久保山斎場、横浜市南部斎場、横浜市北部斎場、横浜と民営の市戸塚斎場という5つの火葬場があります
横浜市の火葬場・予約のおおまかな流れは、以下の通りです。
死亡診断書・または死体検案書の発行
↓
ご希望の横浜市内の火葬場の空き状況に合わせた予約
↓
横浜市内の役所にて申請手続き及び火葬許可書の発行
↓
横浜市の火葬場へ申請手続き
ご葬儀当日までに調整が必要になります。手続きの数は多いですが、火葬場のご予約や役所への申請手続き、火葬場への申請手続きはご依頼された葬儀会社で対応していただくことが一般的になりますのでご安心ください。
はじめてのご葬儀でご不安なお気持ちや、手続等でご心配な点を解消できるよう弊社ではご遺族様に寄り添った対応を心がけております。
ご遺族様に安心してご依頼頂けるよう弊社では、ご葬儀当日までのご安置費用やドライアイスの費用の追加を頂いておりません。
ご葬儀についてのご質問やご相談がございましたらお気軽にお問い合わせくださいませ。